妊娠・出産のために看護学校を休学することはできますか?
学校をやめずに卒業することはできますか?
私がその経験者です。
看護師を目指して看護学校に通っているけれど、途中で妊娠していることが判明・・・
さて、これからどうしよう・・・
妊娠したことに対する喜びの一方で、その後の看護学生生活が不安になりますよね。
私も同じ経験をしてきたので、あなたの気持ちが良く分かります。
本記事では、看護学生が途中で妊娠した場合、看護学校をやめずに休学を取る方法や、休学に入るまでの乗り切り方について、私の体験談をもとにまとめて行きたいと思います。
<本記事を読むメリット>
妊娠・出産で看護学校を休学する方法がわかる。
休学に入るまでの看護学校生活の乗り切り方がわかる。
目次
妊娠して看護学校を休学する方法
1.家族で話し合う
まずは、ご主人やご両親など、家族みんなで今後のことについて話し合いましょう。
退学して子育てに専念していくのか。
それとも、引き続き看護師を目指していきたいのか。
看護学校をやめない場合、子育てと看護学校の両立はしていけるのか?
学校に通っている間、誰が子どもの世話をするのか?
誰も子どもの世話が出来なければ、預け先はどうするのか?
などなど・・・・
話し合うことは沢山あります。
もしも看護学校をやめない場合には、今後の生活がどうなっていくのか、見通しを立てながら、十分話し合う必要があります。
ちなみに私の場合・・・
妊娠しているのに気づいたのは、入学してから間もない5月の終わり頃でした。
生理がだいぶ遅れていましたが、入学に伴う新生活のストレスかな・・・くらいに思っていましたが、体調不良になり、まさかと思って、市販の妊娠検査薬で調べたら陽性。
産婦人科をすぐに受診して、妊娠していることが分かりました。
この時、初めての妊娠でとても嬉しかったのですが、その反面、看護学校はどうしたら良いだろう・・・という不安な気持ちでいっぱいになりました。
はじめは子育てに専念しようと思い、いったんは退学する決意をしました。
しかし、今後の長い人生設計を考えながら、夫や両親と十分に話し合い、とりあえず看護学校に復帰してみて、どうしても無理そうであれば、またその時に考えようということになりました。
そして、退学ではなく、休学することを選択しました。
2.学校の先生に相談して休学のタイミングを決定する
学生課に相談する前に、担任の先生や信頼できそうな先生に、妊娠していることを打ち明けましょう。
そして、家族みんなで話し合った結果を伝えます。
出産と育児のために休学をさせてもらいたいこと、いずれかは復学をしてまた頑張りたいと思っていることを伝えます。
先生も、前向きに頑張ろうとしているあなたを応援してくれるはず。
大事なのは、
休学に入るタイミング
そして
復学するタイミング
です。
上記のタイミングについて、この先のカリキュラムを教えてもらいながら、先生と一緒に、休学と復学のタイミングを決定して行きましょう。
看護学校は、普通の学校とは違い、看護実習などがあります。
実習が始まると、一つの実習で3週間ほどかかったりします。
あなたの出産の時期と学校のカリキュラムとで総合的な判断をして、切りの良いところで休学に入れるよう、タイミングを見極める必要があります。
学校のカリキュラムは先生が熟知しているので、いつまで頑張って、いつから来年度にした方が良いか、アドバイスしてくれるはずです。
仕事をしている人であれば、法律で産前6週間と産後8週間は働かせてはいけないということになっています。
学生には、妊婦がいつから学校に行ったらダメかという決まりはありませんが、法律で決められている産前6週間くらいには休学に入れるように、スケジュールを組むと良いでしょう。
ちなみに、私の場合・・・
出産予定日が12月の中旬でした。
ちょうど切りの良い前期終了日(9月いっぱい)まで学校に通い、後期が始まる10月から休学に入りました。
そして、予定通りに12月に第一子を出産、育児期間を経て、次の年の後期から復学しました。
ちょうど1年間休学をさせてもらいました。
復学をした時、赤ちゃんは9か月半くらいでした。
3.休学の手続きをする
休学のタイミングが決定したら、学生課で休学の手続きをしましょう。
いつからいつまで休学をするか、理由は何か、といったことを記載する休学届を提出することになります。
この時、奨学金の貸与を受けている場合には、休学中には奨学金の貸与が得られなくなるので、届け出る必要があります。
忘れずに手続きをしてください。
休学は何年間できる?
休学は各学校の学則で決められています。
病気やその他、やむを得ない理由により学業が困難になった場合に休学を認める、としている学校がほとんどです。
妊娠・出産は、やむを得ない理由となるので、休学が認められている学校であれば、問題なく休学制度が利用できると考えられます。
何年間まで休学できるかについては、学校によって違うので、自分の学校の学則を確認しましょう。
大学では4年間まで休学が出来るようですが、専門学校は、学校長が休学の制度を定めることになっていますので、各学校によって規約が違います。
専門学校の場合、とりあえずは1年間とし、1年後、まだ復学できない理由がある場合にはさらに1年延期して、2年までOKのところが多いようです。
学費について
学費について、どういう対応となるかは、各学校によって違います。
自分の学校の学則を確認し、詳細が不明なら学生課に聞いて確認しましょう。
ちなみに私の場合・・・
区切り良く、前期終了までで休みに入ったので、その年の後期の分の学費は支払わなくて良いといわれました。
そして、次の年の後期から復学しましたが、前期の授業料は支払わなくて良いといわれました。
私のように免除となるところもあれば、半額だったり、施設費は払う必要があったりなど、学校によって色々なので、自分の学校に確認してみて下さい。
妊娠しても大丈夫!休学まで乗り切る方法
1.友達との付き合い方
妊娠したからといって、特に付き合い方を変える必要もありません。
妊娠のことは特に隠さず、オープンスタイルでいたほうが友達との関係が上手く行くと思います。
クラスの中には子持ちママさんがいたりもするので、相談相手になってもらうと心強いです。
私の場合、だんだんお腹が大きくなってくると、クラスの若い子たちも「触ってもいい?」と声をかけてくれ、お腹をさすってくれたりしていました。
私のお腹の中の赤ちゃんの成長を、クラスのみんなが見守ってくれていました。
妊娠したからといって、特に友達との付き合い方で困ることはありませんでしたよ。
2.授業の乗り切り方
1年生は基礎実習が数日入っていますが、学内での勉強がメインとなります。
座ったままの授業が多いので、妊婦でもそんなに負担なく学生生活が続けられると思います。
演習室での授業は立ったままの技術演習があったりしますが、途中で体調が悪くなったら先生に言って、少しの間座らせてもらい休ませてもらうと良いです。
先生方も、妊婦であることを知っていると思うので配慮してくれるはずです。
3.看護実習の乗り切り方
2年生になると、看護実習が入って来ます。
2年生になってすぐの頃、基礎看護学実習で、初めての看護過程を展開する実習を2~3週間実施するというカリキュラムになっている学校が多いです。
前半の山場はその基礎看護学実習だと思います。
初めての看護過程の展開をしていくので、睡眠不足になることが予測されます。
実習中も立っていることが多いので、寝不足と疲労とで、妊婦にはきついかもしれません。
しかし、ずっと実習が続くわけではなく、その実習が終わってしまえば、またしばらくは学内の勉強になるので、なんとか乗り切りましょう。
実習先の臨床指導者には、学校の先生から、妊娠している学生がいることは事前に伝達があります。
私の病院にも、妊婦さんが実習に来ることがありましたが、あらかじめ先生から情報をもらっていたので、臨床指導者として接する中で、体調面を気にかけてあげられることが出来ました。
2年生の終わり頃から3年生にかけて、専門分野の看護実習が始まり、実習がメインの生活になります。
実習中は、平均睡眠時間が3~5時間だったりして、普通の体であってもかなりハードな毎日です。
家のことをやりながら、妊婦での看護実習生活は想像以上に大変な毎日になると思います。
実習がいったん始まると、1クール3週間ほどのカリキュラムで進んで行きます。
欠席するわけにも行きません。
妊娠しながら毎日の看護実習をやり切っていくのは、正直厳しいかもしれません。
なぜ辛いかというと、実習中は立っていることが多く、家に帰って来てからは休む間もなく、記録に時間が費やされ、睡眠時間がしっかり確保できなくなるからです。
実習中は、妊婦ではなく通常の状態であっても、身体的にも精神的にもかなりのストレスがかかり負担がとても大きいです。
お腹の赤ちゃんとあなたの体調を優先させ、あまり無理しすぎないようにして下さい。
ただ、復学してからもかなりハードな毎日が待っていると覚悟しておいた方が良いです。
復学後は、乳児をかかえた母親になっています。
今までは自分のペースで色々なことが出来ていましたが、出産後はそうはいかなくなります。
赤ちゃんのお世話をしながら、看護学校に通うこと、特に看護実習をこなしていくことは、想像以上に相当ハードです。
ちなみに私の場合・・・
勉強の合間に赤ちゃんのお世話をし、赤ちゃんがようやく寝てくれたから、よし、実習の記録をしなくちゃ、と机に座ると、赤ちゃんが夜泣きをして目を覚まします。
そして、赤ちゃんをおんぶしてあやしながら、立ったまま実習の記録を書いたりしていました。
赤ちゃんがようやく寝たので、そっと布団に寝かせてあげて、残りの記録に取り掛かる・・・私の場合、こんな毎日でした。
授乳してもおむつを替えても、どうにも泣き止んでくれない時には、主人に泣きついて、そうすると主人が赤ちゃんを連れてドライブに出かけてくれました。
うちの子は、車に乗るのが大好きで、車の揺れが心地よいようで、いつの間にか眠ってしまうので、この手を使っていました。
既に寝ていた主人を起こして泣きつくのは、本当に申し訳なかったですが、実習の記録は明日の朝までに絶対仕上げないといけないので、自分で手に負えない時には、主人が助けてくれました。
主人の協力がなければ、実習を乗り越えることは絶対にできませんでした。本当にありがたいことだったと、今でもとても感謝しています。
こんな風に、赤ちゃんを育てながらの看護実習は本当にハードです。
そして、私のように、ピンチの時に協力してくれる人がいなかったら、どうにもなりません。
ご自分の家庭環境はどうか、を考えて復学のタイミングを見極めるようにしたほうが良いです。
私はちょうど1年間休学をしたので、復学をした時には娘は生後9か月頃でした。
家庭の事情によっては、2年間休学をした方が良いかもしれません。
ご主人やご両親、協力してくれるご家族みんなで相談して、復学のタイミングを決定するようにしましょう。
無事に休学に入ったら、やるべきこと
私は休学中、なにをやっておけば良いのかよく分かりませんでした。
そして1年後に復学してから後悔することが沢山あったんです(´;ω;`)
同じ境遇のひとが、私のように後悔しないよう、休学中にやっておくべきことについて、別記事にまとめました。
良かったら参考にしてください。
必ず役立つはずです。
育児編の記事:看護学校休学中にやるべきこと【育児編】
学習編の記事:看護学校休学中にやるべきこと【学習編】
妊娠・出産で看護学校を休学する方法まとめ
・家族でよく話し合う
・学校の先生に相談して、休学のタイミングを決める
・学生課で休学の手続きを行う。奨学金の届け出も忘れずに。
・休学に入るまで、無理をしすぎず授業や実習をなんとか乗り切ろう。
妊娠・出産をして休学をすることを決断するのは、とても勇気のいることですよね。
一人で悩まず、ご家族や先生に相談にのってもらいましょう。
前向きに頑張るあなたを応援しています。
最後まで読んで下さりありがとうございました。